
日光で泊まるなら金谷ホテル、と思っていました。でも温泉の宿ではないと知って、泊まる意味があるのか迷っています。



温泉はありません。そのかわり、明治から続く建物の中を歩く楽しみがあります。向いている旅かどうかを、順を追って確かめましょう。
※この記事は、公式サイト・楽天トラベル・じゃらんの掲載情報をもとにしています(26年10月時点)。運営者が泊まった体験談ではありません。料金やプランの最新情報は、予約ページでご確認ください。
序章|日光金谷ホテルへ、神橋のそばの温泉のない宿
神橋のそばに、温泉のない宿があります。
栃木県日光市の「日光金谷ホテル」は、明治6年(1873年)に「金谷カッテージ・イン」として始まりました。公式サイトは「現存する日本最古のリゾートホテル」と名乗っています。そして、温泉はありません。大浴場もなく、有料の貸切の家族風呂があるだけです。
それでも載せるのは、神橋のすぐそばで、東照宮まで徒歩約15分という立地があるからです。湯ではなく、建物と食事と、日光を歩く時間を軸にする旅。その拠点として、一夜の流れをたどります。
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予約の前に押さえたい項目を、表にまとめました。「温泉・風呂」の行は、先に読んでください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 栃木県日光市上鉢石町1300 |
| 温泉・風呂 | 温泉ではありません。大浴場もなく、有料の貸切「家族風呂」があります。本館3階には、シャワーのみの部屋が2室あります |
| 客室 | 本館・新館・別館・第二新館の4棟に、広さも造りも違う客室。客室数は、公式の施設概要が71室、客室ページが63室と食い違います(26年10月時点) |
| 食事の場所 | 夕食は本館2階のメインダイニングルームのコース。朝食もメインダイニングで、アメリカンブレックファーストか和朝食。百年ライスカレーは、夕食時はルームサービスで頼みます |
| アクセス | 東武日光駅から無料シャトルバス(予約不要)/路線バス「神橋」下車、徒歩約3分/日光ICから車で約5分/無料駐車場60台 |
| 最終更新 | 26年10月 |
宿の肩書きにも触れておきます。「日本最古」は公式サイトの自称です。建物の認定は本館・新館・別館で、公式の客室ページに「登録有形文化財及び近代産業遺産に認定」とあります。
第一章|神橋から急な坂を上がり、回転ドアの先へ
この宿の一夜は、坂を上がるところから始まります。
路線バスの「神橋」で降りたら、進行方向の左手に急な坂が見えます。その坂を上がった先が宿です。荷物があるなら、東武日光駅から出る無料のシャトルバスを使うほうが楽でしょう。
重たい回転ドアを抜けると、高い天井と木の扉、螺旋階段が目に入ります。玄関を入って右手に背の高いフロントカウンターがあり、奥には庭をのぞむロビー。宿泊客でなくても、無料で使える共用の場所です。
客室は、同じ棟の中でも一室ずつ表情が違います。公式の客室ページには、かつてリンドバーグやヘレン・ケラー、アインシュタイン、池波正太郎らが宿泊したとあります。別館のコーナールームは、ヘレン・ケラーが泊まった部屋として紹介されている1室です。別館の客室は、壁を包む和紙クロスに金谷家の家紋「笹竜胆」の花形がモチーフとして使われ、灯籠や神橋をかたどった意匠もあります。
窓の外は、部屋しだいです。別館のスイートは大きな2面の窓から日光の社寺越しの景色、第二新館のコーナーツインは季節ごとに変わる日光の風景、デラックスタイプは庭の四季を挙げています。新館の「N35」と第二新館の「オレンジスイート」は、小山薫堂さんのプロデュースによる「Hotel in Hotel」として生まれた、各1室の客室です。
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第二章|温泉のない夜に、家族風呂とバー「デイサイト」
夜の過ごし方は、湯を使うか、使わないかで変わります。
大浴場はなく、貸切の「家族風呂」が有料で使えます。申し込みはフロントです。タオルは部屋から持参し、浴衣やスリッパのまま館内を移動しないよう求められます。この家族風呂も温泉ではありません。
湯の代わりに夜を預けるなら、本館1階のバー「デイサイト」です。シングルモルトウィスキーを常時200種類以上そろえていて、月曜と木曜は定休、予約はできません。
温泉に入りたい日には、宿泊者は系列の中禅寺金谷ホテルの日帰り入浴が割引になります。中禅寺金谷ホテルには、別棟の温泉施設があるとされています。
第三章|メインダイニングで、伝統のフランス料理と虹鱒のソテー金谷風
夕食の会場は、本館2階のメインダイニングルームです。
歴代の料理長(親方)から受け継いだ、金谷ホテル伝統のフランス料理が出ます。金谷ディナーのコースは、大正コロッケット(蟹)と虹鱒のソテー金谷風を並べる構成です。100年前のメニューを再現したクラシックディナーは、前日までの予約制になります。
「百年ライスカレー」は、夕食時はダイニングでは出ず、ルームサービスで頼む形です。食物アレルギーは、できる範囲で対応するとのことなので、予約の前に相談してください。
服装はノーネクタイ・ノージャケットで構いません。露出の多いタンクトップや短パン、ビーチサンダル、客室のナイトウェアやスリッパでの入店は控えるよう求められます。
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終章|朝のオムレツから、大谷川の河畔と東照宮へ
朝は、メインダイニングのアメリカンブレックファーストから。卵料理はプレーンオムレツ、フライド、スクランブルから選べて、ハムやベーコン、ソーセージ、トーストが添います。和朝食は松花堂弁当風で、内容は日によって変わります。
食後は、庭から大谷川の河畔へ降りる散策路へ。往復10分ほどで、神橋を真横から見上げられます。雨の日や夜、冬は立ち入りを控えるよう求められています。もう少し歩けるなら、裏山の大黒山散策路が一周30〜40分で、底の平らな靴が必須です。
チェックアウトのあとは荷物を預かってもらえます。身軽になって、東照宮まで徒歩約15分。日光を歩いて帰る日程も、この宿なら組めます。
選ぶ前に:温泉も大浴場もなく、神橋からは急な坂を上がります。雪の日は、ノーマルタイヤでは上がれません(じゃらんの掲載)。湯を目当てにする夜には向かない宿です。
\ 楽天トラベルの日光金谷ホテルのページへ /
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同じ日光市で、客室専用の温泉風呂を選ぶなら、小佐越の御宿檜山は全3室の料理宿です。打ち立ての蕎麦と地酒が軸で、館内を歩いて過ごす金谷ホテルとは、夜の過ごし方が逆になります。栃木のほかの宿は、日光から那須へ巡る栃木の温泉宿10軒の記事にまとめています。
選ぶ前に|建物と食事を主役にする旅、湯を主役にする旅
温泉の有無が、そのまま宿との相性になります。向く場合と、少し待ったほうがよい場合を分けました。
建物と食事を主役にする旅
- 明治から続く館内を歩きたい旅。館内案内ツアーが開かれる日があり、展示室「金谷の時間」もあります
- 東照宮や神橋へ歩いて出る旅。東照宮まで徒歩約15分で、散策の拠点にできます
- 夜はコース料理とバーで過ごす旅。本館1階のバー「デイサイト」は、月曜と木曜が定休です
湯を主役にする旅
- 毎晩、温泉に浸かりたい旅。温泉も大浴場もなく、家族風呂は有料で温泉でもありません
- 坂や階段が不安な旅。神橋から急な坂を上がります。棟や部屋の指定は、希望に沿えない場合もあります
- 設備の新しさを求める旅。歴史ある建物の宿です。全室禁煙で、ペットは補助犬のみです
- 棟と部屋タイプ(本館・新館・別館・第二新館)
- バスタブのない「シャワー付タイプ」(本館3階の2室)かどうか
- 家族風呂を使いたいときは、フロントへ申し出ること
よくある質問|温泉・行き方・子ども連れ・冬の車・駐車場
温泉、行き方、子ども連れ、冬の車、駐車場の5点です。
- 温泉はありますか?
-
ありません。公式FAQにも「温泉ではございません」と書かれています。大浴場もなく、有料の貸切家族風呂があるだけです。温泉に入りたい日は、系列の中禅寺金谷ホテルの日帰り入浴が、宿泊者は割引になります。
- 電車で行けますか?
-
行けます。東武日光駅から無料のシャトルバスがあり、予約は不要です。紅葉シーズンは運行ダイヤが変わるため、公式のお知らせで確認してください。路線バスなら「神橋」で降りて、急な坂を上がります。
- 子ども連れでも泊まれますか?
-
泊まれます。大人と添い寝する未就学のお子様は、宿泊料がかかりません。エキストラベッドなどは追加料金です。レストランに年齢制限はなく、お子様向けのメニューもあります。
- 冬に車で行けますか?
-
宿は坂の上にあり、じゃらんの掲載には「雪の日はノーマルタイヤでは上がれません」とあります。冬は、タイヤなどの装備と駅からのシャトルバスの運行を、公式のお知らせで確かめてください。
- 駐車場はありますか?
-
60台分あり、無料です。日光ICから車で約5分で、宿は坂の上にあります。
アクセス|東武日光駅から無料シャトルバス、日光ICから車で約5分
電車なら、東武日光駅から無料のシャトルバスが出ていて、予約は要りません。路線バスは「神橋」で降りて徒歩約3分(じゃらんは徒歩2分)で、進行方向の左にある急な坂を上がります。車なら、日光ICから約5分。駐車場は60台、無料です。所在地は、日光市上鉢石町1300です。
参考資料
日光金谷ホテル 公式サイト、楽天トラベル 施設ページ、じゃらん 宿ページ
栃木の温泉宿|同じ旅路の宿をもっと見る
この宿は、栃木を巡る旅路の途中にあります。宇都宮から日光、奥日光、鬼怒川、塩原、那須へ。同じ旅路の続きを、もう少しだけのぞいてみませんか。
まだ迷っている方は、まず県のまとめで10軒の宿を旅の道すじで見比べるのがおすすめです。すでに気になる宿がある方は、下の一覧からそのまま次の一夜の物語へ進めます。
宇都宮
- サンヒルズホテル|ゴルフコースを望む大浴場と、市街を見渡す食事処
日光
奥日光・中禅寺湖
- ホテル四季彩|奥日光湯元温泉の源泉が乳白色に変わる硫黄泉の宿
鬼怒川温泉・日光市小佐越
- 日光きぬ川ホテル三日月|駅前の好立地で黄金風呂と全天候型スパを満喫
- 鬼怒川温泉 あさや|空中庭園露天風呂と、約100種のブッフェ
- 鬼怒川グランドホテル 夢の季|童話の名がつく五つの貸切露天風呂と九つの湯
- 蕎麦と地酒 御宿檜山|全3室、客室専用の温泉と打ち立て蕎麦で〆る会席
塩原温泉
- 塩原温泉 おやど 小梅や|全6室の宿と、貸切の源泉掛け流し
那須
- 那須別邸 回|全室70㎡以上の10室と、客室ごとの専用風呂


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