
石川は金沢の街歩きも加賀温泉郷の湯めぐりも気になるけれど、市街のホテルと温泉街の旅館のどちらに泊まればいいのか迷ってしまいます……。



石川は、金沢の城下町から、粟津・山代・山中という加賀温泉郷の湯の町へ下るほど、旅の景色が移り変わる県です。順に読めば、泊まりたい一軒が見つかりますよ。
石川の湯の旅は、歴史都市の金沢から始まり、加賀温泉郷の粟津、山代、山中へと続きます。この記事では、金沢から粟津、山代、山中へと進む旅の道すじに沿って、4軒の宿を章ごとに紹介します。
気になる宿がすでにある方は、比較表から宿ごとの紹介へ進めます。まだ迷っている方は、この後の章を順番に読んでみてください。
※本記事に掲載した宿の特徴は、各宿の公式サイト・楽天トラベル・じゃらんの掲載情報をもとに構成しています(26年10月時点)。運営者自身が宿泊した体験ではありません。最新の設備・料理内容は、予約ページでご確認ください。
気になる宿は、宿ごとの記事で客室・お風呂・食事を読んでから選べます。空室を確かめたい宿が決まっている方は、下のボタンから予約ページへ進めます。
\ 気になる宿が決まったら /
- 金沢から粟津、山代、山中へとめぐる旅の道すじと、石川の土地の話
- 4本の宿紹介記事から拾える、湯・食事・雰囲気・向いている人のポイント
- 目的別(金沢観光の拠点/地魚と蟹/貸切風呂など)に合う宿の選び方
序章|石川の湯の旅へ、歴史都市の金沢から加賀の湯の町をたどる
4軒の宿をたどる前に、旅の道すじになる石川の土地の話を少しだけ。
旅の起点の金沢は、市が「歴史都市」と位置づける町です。金沢市は、歴史上価値の高い建造物や歴史的なまちなみ、伝統文化が一体となった環境を色濃く残す都市をそう呼び、まちづくりを進めています。
金沢から南の加賀へ向かうと、加賀温泉郷が続きます。粟津・山代・山中・片山津の4つの総称で、この記事ではそのうち粟津、山代、山中の3つの湯の町に泊まります。泰澄大師が開いたと伝わる粟津、二つの共同浴場がある山代、大聖寺川沿いの山中と、湯の町ごとに表情が違います。
この記事は、城下町の金沢から、粟津、山代、山中へと下る順です。金沢の1軒は街なかのシティホテルで、加賀の3軒は温泉街の旅館として書きます。
第一章|金沢、街なかで天然温泉の大浴場に入れるシティホテル
旅の起点は、金沢の中心部です。観光の拠点にしやすいシティホテルで、天然温泉の大浴場をもつ宿を訪ねます。
金沢白鳥路 ホテル山楽|天然温泉の大浴場と加賀料理の会席
金沢市丸の内の「金沢白鳥路 ホテル山楽」は、客室85室(26年10月時点)のシティホテルです。金沢駅東口から車で約10分、バス停「兼六園下・金沢城」からは徒歩5分です。送迎バスの運行時間は、公式サイトで確かめてください。
大浴場は、地下807mから汲み上げる天然温泉「白鳥路温泉」です。サウナと水風呂が付き、九谷焼のタイルアートが浴場を飾ります。女性大浴場は2025年2月にリニューアルされました。湯上がりには、アイスクリームの用意があります。温泉専用のエレベーターがあり、館内着とスリッパのまま向かえます。
夕食は、加賀料理のレストラン「まほろば」の会席で、能登牛と地魚、鴨の治部煮などが並びます。朝食はブッフェで、のどぐろの一夜干しや金沢おでん、加賀野菜カレーなどがあり、石川県産コシヒカリを輪島塗の味噌汁と合わせます。
兼六園下・金沢城のバス停から徒歩5分の街なかに、九谷焼のタイルが飾る天然温泉の大浴場と、加賀料理の会席がそろうホテルです。
選ぶ前に:楽天トラベルの風呂の種類は、大浴場・サウナ・天然温泉・水風呂で、露天風呂の表示はありません。露天風呂に入りたい旅なら、予約の前に宿へ確かめてください。
第二章|粟津温泉、泰澄大師が開いたと伝わる湯と地魚の宿
金沢から加賀へ下り、まず訪ねるのは小松市の粟津温泉です。自家掘りの源泉と、3つの漁港の地魚を出す料理旅館に泊まります。
粟津温泉 喜多八|自家掘り源泉と地魚の会席、冬は活蟹
小松市の「粟津温泉 喜多八」は、元は魚屋で、昭和29年に料理旅館として開業した宿です。宿の案内では、粟津温泉は奈良時代の高僧・泰澄大師が718年に開いた、北陸最古の伝統ある湯です。
湯は自家掘りの源泉で、無色透明のナトリウム-硫酸塩・塩化物冷鉱泉です。男性の大浴場には打たせ湯と、大きな岩が印象的な露天風呂があり、女性の大浴場にも打たせ湯があります。男女入れ替え制ではありません。大浴場の湯は、じゃらんで加水・加温・循環ろ過と表示され、風呂欄にサウナはありません。
夕食の柱は、金沢・安宅・橋立の3つの漁港から届く地魚の海鮮と、おこげが香ばしい釜炊きごはんです。活蟹は11月〜3月、雌のズワイガニの香箱蟹は11〜12月に味わえます。朝食には、自家製の温泉卵や地元産のコシヒカリが並びます。
客室は、2026年4月にリニューアルされたロイヤルスイートが2室あり、「箱根」は約100㎡で最も広い部屋です。基本の和室も2025年11月に改装されています。周辺には、車で10分の那谷寺や車で20分の安宅の関があり、金沢の兼六園までは車で1時間です。
3つの漁港の地魚の膳と、自家掘りの源泉の湯を、元魚屋の料理旅館で味わえる宿です。
選ぶ前に:送迎は前日までの事前予約制です。大浴場にタオルの備え付けはなく、部屋から持参します。
第三章|山代温泉、総湯と古総湯のある湯の曲輪の旅館
次は、二つの共同浴場がある山代温泉です。桐の床を素足で歩く、全20室の旅館に泊まります。
山代温泉観光協会は、山代を開湯1300年の温泉地と案内しています。共同浴場の「総湯」は、熱交換システムを導入した、加水なしの100%源泉です。「古総湯」は明治時代の総湯を復元し、「湯あみ」という当時の入浴方法も再現しました。浴室の床や壁の九谷焼のタイルも、当時のまま復元されています。湯の曲輪の周りには、北大路魯山人の足跡をめぐる散策や、九谷焼のルーツを訪ねる散策コースもあります。
山代温泉 たちばな四季亭|湯の曲輪の20室と桐の床
「山代温泉 たちばな四季亭」は、湯の曲輪に建つ旅館で、宿の案内では明治元年から続いています。客室は全20室(和室17・和洋室3)で、JR加賀温泉駅から無料送迎バス(予約制)があり、所要時間は約15分です。
玄関で靴を脱ぐと、ロビーには天然無垢の桐が敷かれ、素足で歩く館内になっています。ロビーの格子越しには万松園通りが見えます。客室の扉は輪島塗で、床には桐の無垢材、窓の向こうには服部神社と薬王院の鎮守の森が広がります。
湯は山代温泉の一号源泉で、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉です。大浴場は男性が「右近の湯」、女性が「左近の湯」で、庭園の露天風呂が付きます。2019年5月にリニューアルされました。露天風呂付きの客室もあり、露天風呂付和Jr.スイートは全6室です。宿の案内では、湯は大正初期にドイツで開かれた万国鉱泉博覧会で金賞を受けたといい、五十音図の創始者といわれる薬王院の明覚上人の故事から、「あいうえおの湯」とも呼ばれます。
食事は、部屋食か、2階の個室食事処「洗心館」で、客室のタイプによって変わります。夕食は月替わりの懐石で、10月の例として松茸の土瓶蒸しや日本海の地魚の盛り合わせ、釜炊きご飯が案内されています。アレルギーの相談は7日前までです。
古総湯のある湯の町の、桐の床を素足で歩く館内と、一号源泉の湯、輪島塗の扉の客室がそろう全20室の旅館です。
選ぶ前に:湯について、公式サイトは「混じりけのない源泉」と紹介していますが、じゃらんには「加水」の表示があります。館内には一部に段差があります。
第四章|山中温泉、大聖寺川にせり出す露天風呂の宿
旅の終わりは、渓流沿いの山中温泉です。大聖寺川の景色と、3つの貸切風呂をもつ旅館に泊まります。
吉祥やまなか|3つの貸切風呂と大聖寺川の露天
山中温泉東町の「吉祥やまなか」は、客室全44室・10タイプの旅館です。宿の案内では、山中の湯は開湯1300年を誇る、俳聖・芭蕉が愛した湯です。眺望は大聖寺川の渓流側か山側で、鶴仙渓の黒谷橋と芭蕉堂へは徒歩約3分です。
大浴場の「白鷺の湯」には、大聖寺川にせり出す東屋風の露天風呂があります。ジェットバスの半露天をもつ「菊の湯」とは、夜から翌朝にかけて男女が入れ替わります。貸切風呂は3つ(檜・岩・石造り)で、1回50分、到着後の先着順で予約します。足湯も館内にあります。
湯上がりのロビーラウンジでは、夕方にドリンクと甘味、朝に郷土料理の「べろべろ」が出ます。食事の会場は、武家屋敷造りの門構えの「べにはな」や鉄板焼の「青竹」など、プランによって異なります。のどぐろの煮付けや塩焼き、黒毛和牛のステーキなどの別注は、3日前までの事前予約です。姉妹館のかがり吉祥亭の温泉へは、シャトルバスで行けます。全客室が禁煙で、公式サイトによると2024年4月1日からです。
大聖寺川にせり出す東屋風の露天風呂と、檜・岩・石造りの3つの貸切風呂がそろう、渓流沿いの旅館です。
選ぶ前に:JR加賀温泉駅からの送迎バス(約25分)は前日までの予約制で、予約のない便は運行しません。貸切風呂は、到着後の先着順なので、入りたい時間帯がある方は早めに予約します。
終章|城下町から渓流の湯まで、4つの夜の入口
金沢の街なかから、粟津、山代、山中へ。泊まる町を選ぶなら、次の4軒が入口です。宿名を選ぶと、予約ボタンの一覧へ戻れます。
- 金沢で、天然温泉の大浴場を使いたいなら → 金沢白鳥路 ホテル山楽
- 自家掘りの源泉と、地魚の会席を味わいたいなら → 粟津温泉 喜多八
- 湯の曲輪で、桐の床の旅館に泊まりたいなら → 山代温泉 たちばな四季亭
- 貸切風呂と、大聖寺川の露天風呂を楽しみたいなら → 吉祥やまなか
街歩きを軸にするか、湯の町の夜を軸にするか。軸が変われば、同じ石川でも旅の組み立てが変わります。
金沢観光の拠点に、天然温泉の大浴場がほしい:天然温泉の大浴場をもつ金沢白鳥路 ホテル山楽。
自家掘りの源泉と地魚、冬は活蟹を味わいたい:粟津温泉の喜多八。
湯の曲輪で、桐の床と部屋食を楽しみたい:山代温泉のたちばな四季亭。
貸切風呂と大聖寺川の露天風呂を楽しみたい:山中温泉の吉祥やまなか。
行きたい宿の見当がついたら、各記事で客室や食事の様子を読んでから、楽天トラベルの空室状況を確かめてみてください。
宿選びの前に、温泉旅そのものの準備を整えておきたい方はこちらもあわせてどうぞ。
石川の温泉宿おすすめ4選|4軒の特徴と予約先を一望する
旅の道すじ(金沢→粟津→山代→山中)の順に4軒を並べた一覧です。宿名から各宿の詳しい記事へ進め、行き先がもう決まっている方は表の下の予約ボタンから、そのまま空室状況を確かめられます。
| 宿名 | エリア | 湯・雰囲気の特徴 | 向いている人 | 予約 |
|---|---|---|---|---|
| 金沢白鳥路 ホテル山楽 | 金沢 | バス停「兼六園下・金沢城」から徒歩5分。天然温泉の大浴場と全85室 | 金沢観光の拠点に温泉つきのホテルを選びたい人 | 予約ボタンへ ↓ |
| 粟津温泉 喜多八 | 粟津温泉 | 自家掘りの源泉と、地魚の会席。冬は活蟹 | 夕食の魚と湯を楽しみたい人 | 予約ボタンへ ↓ |
| 山代温泉 たちばな四季亭 | 山代温泉 | 湯の曲輪の全20室。桐の床で素足で歩く館内 | 部屋食や個室でゆっくり過ごしたい人 | 予約ボタンへ ↓ |
| 吉祥やまなか | 山中温泉 | 大聖寺川にせり出す露天風呂と、3つの貸切風呂 | 貸切風呂と渓流の景色を楽しみたい人 | 予約ボタンへ ↓ |
比較表と同じ順番で、宿ごとの予約先を並べました。楽天トラベルとじゃらんの両方に載っている宿は、好きな方を選べます。宿名の横の「宿の記事を読む」からは、客室・お風呂・食事の紹介へ進めます。
金沢白鳥路 ホテル山楽
粟津温泉 喜多八
山代温泉 たちばな四季亭
吉祥やまなか
石川の温泉宿|よくある質問
石川の宿選びで迷いやすいポイントを、Q&A形式で整理しました。



結局、金沢に泊まるのと加賀温泉郷に泊まるのでは、何が違うんでしょうか?



街歩きを中心にするなら金沢、湯と食事をゆっくり味わうなら加賀温泉郷が向いています。次のFAQでも整理していますね。
- 石川県で、金沢と加賀温泉郷のどちらに泊まる?
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金沢白鳥路 ホテル山楽は、金沢駅東口から車で約10分のシティホテルで、大浴場は天然温泉です。粟津・山代・山中の宿は、自家掘りの源泉、湯の曲輪、大聖寺川沿いと、湯の町の風景の中に建っています。金沢の観光を中心にするなら山楽、湯と食事を中心にするなら加賀温泉郷の宿が向いています。
- 粟津・山代・山中は、どう選ぶ?
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粟津温泉は公式サイトが北陸最古の湯と伝え、喜多八では自家掘りの源泉と地魚の夕食を楽しめます。山代温泉のたちばな四季亭は湯の曲輪に建ち、桐の床と部屋食か個室の食事が特徴です。山中温泉の吉祥やまなかは、大聖寺川にせり出す露天風呂と3つの貸切風呂があります。
- カニを食べるなら、どの宿?
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粟津温泉の喜多八は、活蟹が11月〜3月、雌のズワイガニの香箱蟹が11〜12月と公式サイトで案内されています。そのほかの宿の食事は、プランによって内容が変わるため、予約ページで献立を確かめてください。
- 貸切風呂のある宿は?
-
吉祥やまなかに、檜・岩・石造りの3つの貸切風呂があり、1回50分、到着後の先着順で予約します。たちばな四季亭には、露天風呂付きの客室があります(露天風呂付和Jr.スイートは全6室)。
- 駅からの送迎はある?
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たちばな四季亭は、JR加賀温泉駅から無料送迎バス(予約制・約15分)があります。吉祥やまなかは、加賀温泉駅から送迎バス(約25分)が前日までの予約制です。喜多八の送迎も前日までの事前予約制で、乗り場は宿へ問い合わせます。ホテル山楽は金沢駅東口から車で約10分で、送迎バスの運行時間は公式サイトで確かめてください。
子連れで加賀の温泉へ行くなら、山代温泉の宝生亭と山中温泉のかがり吉祥亭の記事も読んでみてください。宝生亭はキッズスペースと離乳食、かがり吉祥亭は鶴仙渓を望む宿で子ども用品を貸し出しています。冬の蟹が目当てなら、加能蟹の懐石プランがある山中温泉の花紫と、11月から加能ガニの会席が出る白鷺湯たわらやの記事もどうぞ。
石川で紹介している宿|12軒の記事一覧
このページで取り上げた宿のほかにも、石川の宿をそれぞれの記事で紹介しています。宿の名前から、くわしい記事へ進めます。
- いろり庵(七尾市)|1日1組の宿と囲炉裏の炭火焼き
- ホテル金澤草紙(金沢)|温泉なし、夜泣きうどんと和モダン
- ゆのくに天祥(山代温泉)|3つの大浴場と全156室
- 粟津温泉 喜多八|自家掘り源泉と地魚の会席、冬は活蟹
- 吉祥やまなか(山中温泉)|3つの貸切風呂と大聖寺川の露天
- 金沢白鳥路 ホテル山楽|天然温泉の大浴場と全85室
- 香林居(金沢・香林坊)|温泉なし、蒸溜所と屋上サウナのホテル
- 山代温泉 たちばな四季亭|湯の曲輪の20室と桐の床
- 山代温泉 吉田屋山王閣|2つの大浴場と露天風呂付き客室
- 湯川温泉 龍王閣(七尾)|自噴の源泉かけ流しと全7室
- 能登・百楽荘(九十九湾)|温泉なしの洞窟風呂と釣り桟橋
- 旅亭懐石 のとや(粟津温泉)|自家源泉と冬の活蟹懐石
参考資料
各宿の公式サイト・楽天トラベル・じゃらんの掲載ページ(26年10月時点の情報をもとに構成)。土地の話は、金沢市「歴史都市」、山代温泉観光協会「山代温泉の温泉」、喜多八の公式サイト(トップ・温泉・観光)による


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