
琵琶湖も彦根城も気になるけれど、温泉宿はどこに泊まればいいのか迷っています。お城のそばの宿が温泉なのかどうかも知りたいです。



滋賀は、湖の西岸のおごと温泉、城下町の彦根、小谷城の麓の長浜と、旅の舞台がはっきり分かれる県です。彦根城のそばの宿は温泉ではなく沸かし湯なので、記事のなかでも先にお伝えしますね。
滋賀の湯の旅は、琵琶湖のほとりに残る祈りと戦国の記憶をたどる旅でもあります。この記事では、おごと温泉から彦根、長浜へと琵琶湖をめぐる3軒の旅を、土地の歴史と一緒に章ごとにたどります。旅の道すじから選びたい方は、序章から順に読んでください。
※本記事に掲載した宿の特徴は、各宿の公式サイト・楽天トラベル・じゃらんの掲載情報をもとに構成しています(26年10月時点)。運営者自身が宿泊した体験ではありません。最新の設備・料理内容は、予約ページでご確認ください。
気になる宿は、宿ごとの記事で客室・お風呂・食事を読んでから選べます。空室を確かめたい宿が決まっている方は、下のボタンから予約ページへ進めます。
\ 気になる宿が決まったら /
- 客室の露天風呂と近江牛の夕食を楽しみたいなら → びわこ緑水亭
- 天守を眺める大浴場に入りたいなら(温泉ではありません) → 彦根キャッスル リゾート&スパ
- 空気に触れて赤茶色に変わる湯に入りたいなら → 須賀谷温泉
- おごと温泉から彦根、長浜へ進む旅の道すじと、土地の歴史、各エリアの宿の個性
- 3本の宿紹介記事から拾える、湯・食事・雰囲気・向いている人のポイント
- 目的別(客室の露天風呂/城を望む大浴場/戦国ゆかりの湯)に合う宿の選び方
序章|滋賀の湯の旅へ、琵琶湖のほとりに祈りと戦国をたどる
3軒の宿をたどる前に、旅の舞台になる琵琶湖の話を少しだけ。
滋賀県の案内によると、琵琶湖は10万年以上の歴史と固有種をもつ古代湖です。そうした湖は世界に約20しかなく、日本では琵琶湖だけです。県の資料は、約400万年前に現在の三重県伊賀市付近にできた浅くて狭い湖から琵琶湖の歴史を説き起こし、いまの琵琶湖は少なくとも約40万年この場所に定まっていると記しています。固有種は60種以上です。
湖の西岸、おごと温泉の組合と観光協会のページは、琵琶湖を平安末期の書物にある「近江の湖は海ならず、天台・薬師の池ぞかし」の一節で紹介しています。比叡山延暦寺の根本中堂の本尊は薬師瑠璃光如来で、おごとの湯の来歴も、この比叡山の最澄に結びつけて語られます。
この記事では、最澄ゆかりと伝わるおごと温泉、堀の残る城下町の彦根、浅井長政ゆかりの小谷城の麓の長浜の順に、3軒を訪ねます。
第一章|おごと温泉、最澄ゆかりと伝わる湯と近江牛の1軒
旅のはじまりは、琵琶湖の西岸のおごと温泉です。最澄が開いたと伝わる湯の町で、客室の露天風呂と近江牛の夕食で知られる旅館を訪ねます。
おごと温泉旅館協同組合・観光協会のページによると、おごと温泉は1200年の昔、比叡山の伝教大師・最澄によって開湯されたと伝わります。最澄は念仏池に坂本六地蔵のひとつ、苗鹿地蔵を祀り、温泉は霊泉として大切にされてきたといいます。
大津市の案内では、雄琴の法光寺は最澄によって開かれたとされる天台宗の古刹です。境内の蛇ヶ谷にある念仏池の水を近代になって分析したところ、温泉であることが分かったといいます。
びわこ緑水亭|露天風呂付き客室57室と近江牛のしゃぶしゃぶ会席
JRおごと温泉駅からは、無料のシャトルバスで約7分。京都駅からJR湖西線でおごと温泉駅まで約20分で、駅に着いたら宿へ電話します。車なら名神京都東ICから約20分で、駐車場は無料です。大津市雄琴の「おごと温泉 びわこ緑水亭」は、琵琶湖の西岸に建つ全69室の旅館です。
湯の特徴は、客室にあります。69室のうち57室に、温泉が配湯される露天風呂が付いています。館内には男湯の大浴場「源氏」と、女湯の「湯立」があり、宿泊者は北欧産の木材でつくるバレルサウナも追加料金なしで使えます。公式サイトによると、おごと温泉は最澄が約1200年前に開いた湯で、泉質はアルカリ性単純温泉(pH9.07)です。
夕食の主役は、認証近江牛のしゃぶしゃぶ会席です。会場は個室料亭の「志・季」とレストランの「風の音」で、朝食はブッフェの「和楽」です。
最澄ゆかりと伝わる湯の町で、露天風呂付きの客室57室から選ぶ旅が始まります。
選ぶ前に:露天風呂が付かないのは、碧の章のツイン、月詠の和風ツインとスイートの3タイプです。客室の露天風呂を目当てにするなら、予約するタイプで付いているかを確かめてください。じゃらんの温泉欄は「おごと温泉(加温・循環ろ過)」と表示されています。
びわこ緑水亭の客室タイプと露天風呂の違いは、宿の記事で詳しくまとめています。
第二章|彦根、堀が残る城下町で、温泉のない大浴場の宿1軒
おごとから湖の東へ進むと、城下町の彦根です。温泉ではない宿ですが、天守を望む大浴場を選んで、この旅に加えました。
彦根市の案内によると、彦根城は築城におよそ20年を要し、山頂には国宝の天守があります。天守は大津城天守を移築したものと伝えられています。城下町は3重の堀によって4つに区画され、内堀や中堀などが当初の姿を留めています。
滋賀県の「近江牛の歴史」には、1687年ごろ彦根藩が牛肉の味噌漬けを考案し、「反本丸(へんぽんがん)」と名付けたと伝えられる、とあります。同じ年表によると、東海道本線が開通した翌1890年に八幡駅から牛の輸送が始まり、のちに近江八幡駅から東京へ枝肉が出荷されるようになると、「近江牛」の名が一躍広まったそうです。
彦根キャッスル リゾート&スパ|温泉なし、天守を望む大浴場「城見の湯」
JR彦根駅の西口から徒歩8分。宿泊者向けの送迎バスは予約制です。彦根市佐和町の「彦根キャッスル リゾート&スパ」は、彦根城の中堀に面した客室52室のリゾートホテルで、名神の彦根ICからは車で約7分です。
お風呂は温泉ではなく、大浴場も客室の風呂も沸かし湯です(じゃらんの温泉欄は「無し」)。2階の大浴場「城見の湯」は、天守を眺めながら入れます。人工炭酸泉のシルキーバスもあり、宿泊者だけが使えます。
客室は6タイプで、彦根城を望む部屋はスーペリアツインの一部とキャッスルビューのツインです。スーペリアツインには半露天風呂付きもあります。夕食は、近江牛の鉄板焼「鳳凰」か、日本料理の会席「橘菖」で、どちらも前日までの予約制です。
堀が当初の姿を留める城下町で、中堀に面した宿の大浴場から天守を望む。泉質ではなく、城の景色を目当てに選ぶ宿泊になります。
選ぶ前に:温泉ではない湯のため、泉質を目当てにした旅には向きません。大浴場は宿泊者だけが使え、チェックイン前とチェックアウト後は使えません。刺青のある方は利用できません。駐車場は2026年6月1日から有料になり、ホテルの南側と東側にあるTimes駐車場を使います。
彦根キャッスル リゾート&スパの客室・大浴場・食事の詳細はこちらでは、部屋タイプごとの違いまで載せています。
第三章|長浜、小谷城の麓で赤茶色に変わる湯の1軒
旅の終わりは、琵琶湖の北、長浜市の須賀谷です。戦国の城跡の麓にある湯の宿を訪ねます。
びわこビジターズビューローによると、須賀谷温泉は小谷山の南東の麓、谷間の集落にあります。戦国時代には、浅井長政をはじめ、夫人のお市の方や家臣の武将たちが湯治に訪れたといわれます。大正末期に有名になり、戦後は一時衰退したのち、再開発されました。
小谷城は長浜市の小谷山(495.1m)にある城で、浅井家が3代にわたって居城としました。同じ観光ビューローの案内では、築城は1525年ごろとされます。浅井家が滅んだのち羽柴秀吉に与えられましたが、秀吉が今浜(いまの長浜)に城を築いたため廃城になりました。JR北陸本線の河毛駅から城跡へは、徒歩40分です。
須賀谷温泉|かつての小谷城の麓と赤茶色に変わる湯
JR北陸本線の河毛駅からは、宿の無料送迎があります。じゃらんの掲載では約6分で、条件があり、事前の連絡が必要です。車なら北陸自動車道の長浜ICから国道365号経由で約20分、無料の駐車場は50台分あります。長浜市須賀谷町の「須賀谷温泉」は、21室(和室17・和洋室4、26年10月時点)の宿です。2026年7月16日にリニューアルオープンし、予約サイトでは「YAMATO THE SEASONS 須賀谷温泉」の名前で載っています。
楽天トラベルの宿ページ内の案内では、湧き出したばかりの湯は無色透明で、空気に触れると鉄分が酸化して赤茶色に変わります。泉質はヒドロ炭酸鉄泉(含鉄泉)で、男女別の大浴場に内湯と露天風呂があります。じゃらんの温泉欄は「温泉掛け流し」と「加温」の両方を表示しています。
夕食は個室の食事処で、近江牛をはじめ厳選した食材の「曳山」、基本の懐石の「夕映」などのプランがあります。季節限定のかも鍋もあり、冬は天然の真鴨、冬以外は近江鴨を使います。朝食はレストランで、琵琶鱒やすじ海老などの湖北の郷土料理が並びます。
浅井長政やお市の方が湯治に訪れたといわれる谷間で、色の変わる湯に入り、湖北の膳に向かう。戦国の城跡の麓という立地が、そのまま旅の目的になります。
選ぶ前に:日帰り入浴は2025年12月27日で終わっているので、湯に入るには宿泊が必要です。半露天風呂付きの客室もありますが、客室の風呂は温泉ではなく、伊吹山でとれた薬草の湯です。大浴場は貸切にできません(じゃらんの掲載)。
須賀谷温泉の紹介記事では、客室やペットと泊まるときの決まりごとも載せています。
湖北には、北国街道の宿場町だった木之本もあります。びわこビジターズビューローによると、木之本宿は地蔵院の門前町として栄え、北国街道と北国脇往還が交わる宿場町で、旅人と参拝客で賑わいました。木之本地蔵院は眼の仏さまとして知られます。駅から徒歩2分の鈴乃や 清泉閣の記事も、あわせてどうぞ。
終章|滋賀の湯の旅、迷ったらこの3軒から
3軒を読んでも決めきれないときは、旅の目的から選ぶ手もあります。宿名を選ぶと、予約ボタンの一覧へ戻れます。
- 客室の露天風呂と近江牛の夕食なら → びわこ緑水亭
- 天守を望む大浴場なら(温泉ではありません) → 彦根キャッスル リゾート&スパ
- 空気に触れて赤茶色に変わる湯なら → 須賀谷温泉
最澄が霊泉を祀ったと伝わるおごと、堀の残る城下町の彦根、浅井長政が湯治に訪れたといわれる長浜の谷間。湖のほとりの歴史から、泊まる場所を選ぶ旅です。
客室の露天風呂で、近江牛の夕食も楽しみたい:おごと温泉のびわこ緑水亭。
天守を眺める大浴場に入りたい(温泉ではありません):彦根の彦根キャッスル リゾート&スパ。
空気に触れて赤茶色に変わる湯に入りたい:長浜の須賀谷温泉。
宿の記事では、客室・お風呂・食事をもう少し詳しく読めます。行き先の見当がついたら、楽天トラベルで空室を調べてください。
宿選びの前に、温泉旅そのものの準備を整えておきたい方はこちらもあわせてどうぞ。
滋賀の温泉宿おすすめ3選|おごと温泉から長浜まで3軒を一覧で比べる
旅の順(おごと温泉、彦根、長浜)に、3軒を並べた一覧です(26年10月時点)。宿名を選べば本文の紹介へ進め、右端の「予約ボタンへ」を選べば、宿ごとの予約先へ進めます。
比較表|3軒の湯・特徴・向いている人
予約ボタン|3軒それぞれの宿ページへ
比較表と同じ順番で、宿ごとの予約先を並べました。楽天トラベルとじゃらんの両方に載っている宿は、好きな方を選べます。宿名の下の「宿の記事を読む」からは、客室・お風呂・食事の紹介へ進めます。
びわこ緑水亭
彦根キャッスル リゾート&スパ
須賀谷温泉
滋賀の温泉宿|よくある質問
滋賀の宿選びで迷いやすいポイントを、Q&A形式で整理しました。



3軒とも、温泉に入れる宿なんでしょうか?



実は1軒だけ、温泉ではない宿が入っています。次のFAQで、宿ごとの湯の違いを整理しますね。
- 紹介されている3軒は、すべて天然温泉?
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いいえ。彦根キャッスル リゾート&スパは温泉ではなく、大浴場も客室の風呂も沸かし湯です(じゃらんの温泉欄は「無し」)。びわこ緑水亭は公式サイトでアルカリ性単純温泉(pH9.07)と案内され、須賀谷温泉は宿の案内でヒドロ炭酸鉄泉(含鉄泉)です。どちらもじゃらんの温泉欄には加温の表示があるため、湯の方式は予約前に各ページで確かめてください。
- 京都から行きやすいのは、どの宿?
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びわこ緑水亭は、京都駅からJR湖西線でおごと温泉駅まで約20分で、駅から無料のシャトルバスが約7分です。彦根キャッスル リゾート&スパは、JR彦根駅の西口から徒歩8分です。須賀谷温泉は、JR河毛駅までの送迎を頼めるほか、長浜ICから国道365号経由で車約20分です。
- びわこ緑水亭は、全室に露天風呂が付いている?
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全室ではありません。全69室のうち、露天風呂が付くのは57室です。碧の章のツイン、月詠の和風ツインとスイートの3タイプには付きません。
- 須賀谷温泉は、日帰り入浴できる?
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日帰り入浴は、2025年12月27日で終わっています。湯に入るには宿泊が必要です。
- 彦根キャッスル リゾート&スパの大浴場から、天守は見える?
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公式サイトでは、大浴場「城見の湯」は天守を眺めながら入れると案内されています。大浴場は宿泊者だけが使えて、チェックイン前とチェックアウト後は使えません。刺青のある人は利用できません。
滋賀で紹介している宿|11軒の記事一覧
このページで取り上げた宿のほかにも、滋賀の宿をそれぞれの記事で紹介しています。宿の名前から、くわしい記事へ進めます。
- スーパーホテル滋賀・長浜天然温泉|湖北伊吹の湯と朝食ビュッフェ
- びわこ緑水亭(おごと温泉)|57室の露天風呂付き客室と近江牛
- ビワフロント彦根|自家源泉の大浴場とホテル棟全室レイクビュー
- ほんまちホテル(東近江市)|商店街の全2室と朝食
- 須賀谷温泉(長浜)|小谷城の麓の宿と赤茶色に変わる湯
- 暖灯館 きくのや(おごと温泉)|全16室と犬と泊まる8室
- 湯元館(おごと温泉)|眺望の大浴場と最上階の露天風呂
- 彦根キャッスル リゾート&スパ|温泉なし、天守を望む大浴場
- 里湯昔話 雄山荘|びわ湖を望む露天風呂付き客室と大浴場
- 料亭旅館 やす井(彦根)|温泉なし、全9室と近江の旬の会席
- 鈴乃や 清泉閣(木之本)|駅徒歩2分、活性の湯と五銚子鍋
参考資料
各宿の公式サイト・楽天トラベル・じゃらんの掲載ページ(26年10月時点の情報をもとに構成)。土地の歴史は、滋賀県「琵琶湖の概要」「近江牛の歴史」、おごと温泉旅館協同組合・おごと温泉観光協会「おごと温泉と比叡山」、大津市「おごと温泉観光公園」、彦根市「特別史跡彦根城跡」、びわこビジターズビューロー「須賀谷温泉」「小谷城跡」「近江と越前をむすぶ 北国街道を歩く」による


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